女性の病気

膣カンジタ症(カンジダ膣炎)

真菌類(カンジダアルビカンスが大半)の感染によっておこる膣炎で、かゆみが強く、おりものの異常を感じて病院を受診する事が多い病気です。妊娠、糖尿病、ステロイド剤服用者や、エイズなどで免疫力の低下してる人に多く見られます。

そのほか、抗生物質使用後に、菌交代現象(膣内を酸性に保っているデーデルライン桿菌が死滅し、別の菌にとって変わる)によって発症することもあります。また、性行為により感染する場合もあるので、性感染症の一つにあげられています。

症状

外陰部のかゆみ(掻痒感)と、白色のヨーグルト状のおりものが増えるのがおもな症状です。したがって、酒粕状のおりものが下着に付着し、外陰部から肛門の周囲まで強いかゆみがあり、発赤(皮膚が赤くなる)や灼熱感がみられることが多いです。

検査&診断

婦人科受診時に、膣内の分泌物を採取して苛性カリ添加生理食塩水に混ぜ合わせ、顕微鏡で原因菌を検出することは比較的簡単な方法ですが、分泌物を培養すれば、より確実な診断が得られます。

そのほか、子宮がん検診の際の細胞診で見つかる事もあります。

治療

抗真菌剤の膣錠の膣内の挿入が、一般的な治療方法です。できるかぎり毎日挿入膣錠と、5~7日に一度挿入する膣錠の二種類の薬剤があります。そのほか、外陰の炎症には、抗真菌剤の入った軟膏の塗布などを行います。抗真菌剤には、クロトリマゾール、イソコナゾール、ミコナゾールなどがあります。

1また、治療が困難であったり、炎症を繰り返すときには抗真菌剤の内服なども考えられますが、糖尿病のコントロールを再検討することも重要です。

場合によっては、セックスパートナーの治療も必要となります。