皮膚の病気

虫刺され

吸血性の昆虫は口器を人の皮膚に刺し込み、唾液を注入しながら吸血します。その唾液によって炎症がおこります。

イエダニ

ねずみに寄生しているイエダニは、宿主を失うと、ときに人に移り、激しく吸血します。腹部、大腿部内側、わきの下などにかゆみの強い紅斑と丘疹ができます。

シラミ

アタマジラミは頭髪に、コロモジラミは衣類の縫い目や折り目に寄生して吸血し、かゆみのある皮膚炎をおこします。アタマジラミは保健所、幼稚園、小学校で感染します。シラミの駆除には0.4%フェノトリン(スミスリンパウダー)を用います。コロモジラミには衣服の煮沸が有効です。

ノミ

最近はネコノミによるものがほとんどで、吸血されるとかゆのある紅斑や水疱ができます。ネコが出入りする箇所(床下、砂地のほか、絨毯、畳、ソファーなど)はどこもネコノミの発育場所になります。

蚊は雌の成虫が吸血します。刺されて数分後にかゆみと紅斑や膨疹ができ、その後、腫れたり水疱や血疱ができることがあります。

ブヨ

ブヨの幼虫は小川や渓流で発育し、メスの成虫が吸血します。かゆみのある紅斑ができ、その後、小さな結節が長い間残ります。

治療

いずれの場合も、止痒薬(かゆみ止め)と副腎皮質ホルモン配合軟膏を塗ります。長く残る小結節には副腎皮質ホルモン配合の貼り薬を使ったり、局所注射を行います。


ハチ刺され

ハチの雌成虫の毒針は産卵管が変化したものですが、これに刺され毒液が注入されると、すぐに激しく痛み、赤く腫れます。ときに嘔吐、痙攣、呼吸困難、じんま疹、血圧低下などのショック症状をおこします。

治療

赤い腫れは、水でひやした後、副腎皮質ホルモン配合の軟膏を塗ります。一度に数ヶ所を刺されたときや、ショック症状がでたときは、すぐに医師の手当てを受けましょう。